ぼくたちみんなだね

嫁とか妻とか旦那とか主人とかいう言葉は性差別的であるという話があってそれはそうだろうなと思うのだけど、じゃあなんて言えばいいのかということになると上手い言い方が見つからない、パートナーとか相方とか恋人とか彼氏とか彼女とかそういうのもなんか違う気がして躊躇する。名前で呼ぶのが一番いいんだと思うけどそれにしたって一度はなんらかの呼称を経由しないと人に説明するときに困る。

特定の人間を一般的な何かに当てはめて呼ぶことに抵抗がある・・・と思ったけど例えば同僚とか友人とか先輩後輩とかについて誰かに話すときに「今日うちの同僚がね、、、」とかって話すことには違和感がない。なぜかというと私と私の友人や同僚との関係は一般的にいうところの友人関係、同僚関係とそう違わないからだ。

私は、私が恋人や相方やパートナーと築く関係が、他の人が他の人の恋人や相方やパートナーと築く関係とは全く違ったものだと信じている。この世に一人しかいない相手との、この世に一つしかない特別な関係であって欲しいと思っている。そこにキラキラしたものがある。だからそれに何かよくわからない名前をつけて欲しくない。

 

テレビを観てるとオネエとかオカマとか呼ばれる人達がよく出ていて、その人達は自分のことをオカマとかオネエ以外にゲイとかホモとか女装家とか色々な呼び方をする。カテゴライズを逃れる。それはそこにキラキラした特別な、自分だけの性があるからなんだろうと思う。

ところで話の流れとはあんまり関係ないんだけどテレビにはレズとかオナベとか FtM の人ってあまり出ないのは何故ですか。見た目が女だったり元女だったりするせいで声を発する機会が少ないのでしょうか。そこにまで男と女の力関係が影響しているのでしょうか。悲しすぎる。

 

僕はいまだに一人称が定まっていなくて私とか俺とか僕とかボクとか拙者とかウチとか色々使う。自分をどう規定していいかわからない。どのカテゴリーに居ればいいのかわからない。人間の括りにいるのもそわそわするから煙か土か食い物として在りたい。そこにキラキラしたものはない。不安だけがあります。